できる管理職のマネジメント論~実践編~

できる管理職のマネジメント論、第2回は実践編として、実際に管理職の方が業務で活用する時のアドバイスをまとめていきます。マネジメントの管理的活動と創造的活動を意識しながら読み進めてみてください。マネジメント論を理解した上で行動をすることで、これまでの仕事効率が大きく変わり、成果も出やすくなります。今すぐにでも試せる方法をまとめていますので、ハイクラスのビジネスマンを目指して実践に移していってください。

できる管理職のマネジメント論

 

できる管理職のマネジメント論~実践編~

まずは、部下をやる気にさせるためのマネジメント方法についてまとめます。管理職の方にとって、部下のコントロールはとても重要です。管理職の方の成果はチームやプロジェクトの成果に直結しますので、強いチーム・プロジェクトの作り方について実践してみてください。

 

部下をやる気にさせるマネジメント

 

詳細までコントロールしないこと

部下を管理する上で、全てをコントロールしてしまうと部下のやる気は減少してしまいます。管理職として、自分が一からやった方が仕事が早く進み、成果が出やすいのも分かります。しかし、全てを自分がやってしまうことで時間の効率が悪くなり、部下の成長をストップさせてしまうのです。例を挙げて説明します。あなたの部下が新規のお客様に対して企画書と見積書を作成しようとしています。初めてのことなので、うまくいかず悩んでいることは見ていて分かります。あなたは管理職として部下をどのようにコントロールしますか?企画書や見積書の作り方を最初から教えますか?できる管理職の方は、悩んでいる部下に対して道筋を示してあげるようにしています。

 

 

企画書であれば、相手にどのようにすれば伝わるかを説明します。企画の背景や伝えたい事を部下の口から言わせるようにして、パーツをいくつか出してもらいます。あなたがパーツを捻出するところからやってはいけません。捻出されたパーツを組み合わせる方法だけ伝えて、本人から「たたき台」が出てくるのを待ちます。こうすることで、部下は自分で考えるようになり、今後も企画書を作成する手順を身につけることになるのです。

 

 

見積書に関しては、社内のルールが存在していることがほとんどです。過去の事例を教えてあげて、テンプレートから作成することを教えてあげるといいでしょう。見積書の中身については、過去に成功した提案をした社員を紹介してあげるのも1つの方法です。自分が持っていないスキルは誰に聞けばいいのかを教えてあげることで、企画書同様、次からどのようなステップを踏んでいけばいいのかが分かります。

 

 

このように詳細までコントロールをするのではなく、部下が自分で考える機会を与えてあげることが正しいマネジメントです。自分で考えたり自ら動いて作成された企画書や見積書は、部下にとって重要な資産であり、頭の引き出しに新しいスキルが収納されたことになるのです。ハイクラスのビジネスマンは、部下のコントロールバランスが非常にうまいです。部下に成長が見られないようになったら、自分がコントロールしすぎていないかチェックしてみるといいでしょう。

 

 

承認をしてあげること

誰もが仕事で認められたいという欲求を持っています。部下をやる気にさせるためには、得意としている業務や仕事の内容を認めてあげることが大切です。「承認する」という言葉を使っているのは「よくやった!」と声をかけるだけでは、その場限りのやる気上昇にしかならないためです。承認する方法にはいくつかありますが、できる管理職の方が無意識に利用しているのが(You/I/We)メッセージです。コーチングマネジメントでもよく利用されている方法です。部下からプロジェクト完了の報告を受けた時のメッセージとして考えてみてください。

 

 

Youメッセージの場合、「今回のプロジェクトはお前だから成功したと思っている。よく頑張ったな」というものです。一見、正しい声のかけ方のように見えますが、何人かの部下は自分でなくても成功しただろう、という感情が生まれてしまうのです。やる気が上昇することには間違いありませんが、持続しにくいメッセージと言えます。

 

 

Iメッセージの場合、「今回のプロジェクト成功は素晴らしい!私は感動したよ」というものです。これを聞いた部下は、感動したことに対して否定ができません。Youメッセージは、部下が主体となっているのですが、Iメッセージは上司が主体となっているのです。Youメッセージと比較して、心の中に長く残る言葉であり、やる気が継続しやすくなっています。

 

 

Weメッセージの場合、「本当によくやってくれた。役員会でも注目されていたぞ」というものです。Iメッセージよりも更に広い範囲になり、組織が認めているメッセージです。マネジメントの結果、組織に対して利益を創出することができたことを部下にしっかりと伝えてあげるのです。Iメッセージよりも更にやる気が出やすく、モチベーションをキープしやすいメッセージ方法です。

 

 

これまで部下にかけてきた言葉を見直してみてください。あなたがかけた言葉は、部下を承認するものだったでしょうか?これらはすぐにでも実践で利用できます。できる管理職になるために、承認してあげる意識を高めていってください。

 

成果を出すためのマネジメント

 

できる管理職のマネジメントでは、創造的活動が重要です。組織として利益を生み出すためには、マネジメントが重要な要素となっているのです。では、何を意識すればより高い成果を生み出すことができるのかについて解説をしていきます。

 

長所を知ること

部下をマネジメントしていると、どうしても短所や改善して欲しい課題が目につくものです。できない事をできるようにしてあげる教育や、時には叱責をすることも重要なことではありますが、それによって部下が持っている良い部分を見ないようにしている管理者がたくさんいます。

 

 

成果は、個人で生み出すものではなく、チームとして生み出して組織に利益を出さなければなりません。できる管理職の方は、部下やメンバーの得意としている長所をよく理解しています。今あなたの周りにある業務を見直してみると、なぜその業務をその人がしているのか説明ができますか?この仕事は誰に任せればベストなのか、理由を付けて頭でイメージできるようにしてみてください。

 

 

部下の長所を知った上で仕事を任せる場合は、なぜ選んだのかを伝えてあげるようにします。部下のモチベーションは上がり、自分の長所をフルに活かそうとするため、より高い成果が出やすくなります。部下にとっては、上司が自分のことを理解してくれていることで信頼するようになり、マネジメントによって好循環が生まれるようになるのです。また、創造性は部下の長所や強みから発展して生まれていくものです。部下の長所を存分に活かすマネジメントを心がけてください。

 

任せることと放置は違う

 

仕事を任せてあげることで、部下は成長をし、いずれ大きな成果を出せるようになります。管理職の方でも陥りやすいのが、放置をしてしまうということです。自分は仕事を任せているつもりなのに、いつのまにか放置している状態になってしまい、部下からの報告が挙がってこなくなったり、気づいたらトラブルに巻き込まれていたりすることがあります。放置されていると部下はやる気が出ず、チームの成果も上がりません。

 

 

任せると放置の違いは、「関心」にあります。仕事を任せたとしても、定期的な報告は受けるようにしてください。部下からの報告がなければ、自分から聞きに行くようにします。できる管理職の方は、報告はある程度待つ、ただし報告が無ければ自分から行動を起こすようにしています。

 

 

報告を聞いた上で、軌道修正が必要であればアドバイスをします。ただ、大きく目的がズレていない場合は、「その調子で頑張れ」とか「良い方向に進んでいるぞ」といった背中を押してあげる言葉をかけてあげます。あまりにも軌道修正に力を入れてしまうと、前に話したような詳細コントロールになってしまい、部下の成長を止めてしまうことになるので注意が必要です。

 

 

できる管理職のマネジメント論まとめ

できる管理職のマネジメント方法について、知識編と実践編の2回に分けてご説明をしてきました。今の自分の仕事内容と照らし合わせて、気付きを得た人も多いのではないでしょうか。

 

マネジメント論を理解することの良いところは、すぐに実践に移せることと、場数を踏んでいくことで無意識にでも行動ができるようになるところです。ハイクラスのビジネスマンは、無意識に正しいマネジメントを実践しています。

 

管理職として行き詰っている人も、これから管理職を目指そうとしている人も、マネジメントについて真剣に考えてみてください。