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2018.12.14

20代後半~30代前半のビジネスパーソンが戦略・経営コンサルタントになるメリットとは?

ここ最近、日本では、戦略・経営コンサルタントの募集案件が数多くある状況が続いていますが、コンサルティング業界に強い転職エージェントの1つ、インフォエックス 代表取締役社長の朝雄弘士氏は、「20代後半から30代前半の方々は、戦略・経営コンサルタントになることをお勧めします。今はその大きなチャンスです」とおっしゃっています。戦略・経営コンサルタントという職業の現在について、また戦略・経営コンサルタントになるメリットについて、朝雄氏に詳しく伺いました。

コンサルティングファームは大きく4つに分けられる

コンサルティングファームは、「戦略系ファーム」「総合系ファーム」「スペシャリティ系ファーム(ブティックファーム)」「IT系ファーム」の4つに大きく分類することができます。近年は、コンサルティングファームの数も増えてきていますし、会社ごとに得意領域やビジネス戦略も異なるため、この分類は必ずしもファームを正確に区分するものではありませんが、大まかなイメージを掴んでいただくには有効だと思います。

戦略系ファーム
コンサルティングファームのサービスには、上流から「戦略策定」「業務改革」「システム開発・導入」という3つのフェーズがあります。戦略系ファームは、幅広いクライアントに対して戦略策定フェーズのコンサルティングサービスを提供します。具体的なテーマには、5カ年中期経営計画の策定支援、海外進出戦略の策定支援や新規市場調査、M&Aにおけるデューデリジェンスなどがあります。戦略系ファームで働くと、クライアントの経営層や部長レベルを対象にして、企業の方向性を左右する重要なテーマに関わることができます。また、幅広い業界のクライアントの戦略策定支援をするため、多岐にわたる知見を得ることができ、成長の機会に恵まれた環境でもあります。

総合系ファーム
総合系ファームは、幅広い業界に対して、ほぼすべてのフェーズに関わるサービス提供を行っています。組織は通常、サービス×業界のマトリックスで構築されており、例えば「ITソリューション提供×製造業界クライアント」などの各分野にスペシャリストを擁しています。戦略・経営コンサルタント、ITコンサルタント、ITエンジニアなどを多様に抱えており、戦略策定からシステム開発・導入まで、一気通貫でサービスを提供できる点に強みがあります。ITシステム開発が得意なファーム、財務面でのサポートが得意なファームなど、総合系ファームもそれぞれ強みや特徴を持っています。

スペシャリティファーム(ブティックファーム)
スペシャリティファーム、あるいはブティックファームは、特定の業界やソリューションの提供を得意としています。例えば、製造業界の支援に特化したファーム、医療業界に特化したファームなどがあります。また、ソリューション特化型のファームでは、人事領域でのソリューション提供を行うファーム、ブランディング・マーケティング戦略からクリエイティブ作成までを含めた流れを支援するファームなどがあります。

IT系ファーム
IT系ファームは、IT関連のソリューションを提供しており、企業の業務改革をIT面から支援します。クライアントの業務分析やヒアリングを通してワークフローの改善点を見つけ出し、システム構築と導入を通して業務改善を支援します。

戦略系ファームと総合系ファームの垣根はほとんどない

以上の分類を踏まえて説明すると、かつて戦略・経営コンサルタントの多くは、戦略系ファームに在籍していました。総合系ファームの中にも、以前から戦略・経営コンサルタントを置く企業がありましたが、そこまで目立つ存在ではありませんでした。しかし、今はそうではありません。私から見ると、「戦略系ファームと総合系ファームの垣根は、今やほとんどない」というのが正直な印象です。実際、現在では、多くの総合系ファームに、戦略系ファームに劣らないレベルの戦略・経営コンサルタントが数多く所属しているのです。そして、総合系ファームでも、戦略・経営コンサルタントとして実績を積むチャンスが豊富にあるのです。

なぜそうした現象が起こっているかと言えば、クライアントが「実行(特にシステム開発・導入)」を強く求めるようになったからです。以前の戦略系ファームは、あくまでも戦略コンサルティングをメインビジネスとしていました。しかし、今は違います。どの戦略系ファームも、システム開発・導入などの実行を担当するグループ会社や部署を立ち上げ、実行による成果を出そうとするようになりました。一方で、もともと実行に強みがあった総合系ファームは、戦略コンサルティングをこれまで以上に強化して、一気通貫でサービスを提供できる体制を整えています。こうして両者が歩み寄った結果、戦略系ファームと総合系ファームの違いはなくなってきました。この傾向は、今後一層強まるのではないかと思います。

ただし、採用の観点から見ると、総合系ファームと比べて、戦略系ファームはいまだに狭き門です。多くの場合、戦略系ファームは一般的に企業規模が小さく、厳選採用していることが、その主な理由です。そのため、優秀な方であっても、戦略系ファームに入社できないケースが珍しくありません。そこで私たちは、戦略系ファームへの転職を希望する方には、総合系ファームも視野に入れることをお勧めしています。なぜなら、総合系ファームで一定の経験を積んだ後、戦略系ファームに転職する方が実は少なくないからです。ですから私たちは、戦略系ファームへのステップアップを見据えながら、総合系ファームで実力や人脈を身につけるという転職活動をお勧めしています。

戦略・経営コンサルタントになると短期間で汎用的スキルを身につけられる

私たちは、特に20代後半から30代前半の方々には、「戦略・経営コンサルタントになったほうがいい」とよくお話ししています。

その最大の理由は、「短期間で汎用的スキルを身につけられる」ことです。数年間、戦略・経営コンサルタントを経験すれば、多様な職場で広く通用するスキルを得ることができます。それどころか、戦略・経営コンサルタントとして十分な経験を積み、一定の実績を収めれば、事業会社で経営陣に就く、あるいは将来的に経営陣になることを期待されて事業部長や部長に就くというキャリアの選択肢が出てくるでしょう。もちろん決して簡単な仕事でも楽な仕事でもありませんが、戦略・経営コンサルタントとして経験を積めば、将来を見通しやすくなることは間違いありません。

加えて今は、戦略・経営コンサルタントの募集案件が非常に多い状況にあります。なぜなら、日本企業がさまざまな局面で戦略コンサルティングを強く求めているからです。ご存知の通り、世界のビジネス環境の変化は極めて速く、戦略・経営コンサルタントなしでは、どの企業も変化についていくのが難しいのです。そのため、多くの企業が、戦略・経営コンサルタントのビジネストランスフォーメーション、デジタルトランスフォーメーションを必要としています。このチャンスを逃す手はありません。この変化の速い世の中では、汎用的スキルを身につけることが、キャリア上の最大のリスクヘッジになるはずです。

朝雄 弘士氏株式会社インフォエックス 代表取締役

(株)日立製作所、(株)日立総合計画研究所、 Mondex International (現在のマスターカード・インターナショナル)、ザッパラス役員、ビーマップ役員を経て、2004年株式会社インフォエックス設立、代表取締役社長就任。2005年、世界第6位のコンサルティング会社(世界7万人規模)であるCGI社と日本代表契約を締結し、事業活動を本格開始。
電子マネー「モンデックス」、アンチマネーロンダリングソリューション 「HotScan」などの金融関連案件ITの導入実績と、CGI社及びPegasystems社のグローバルネットワーク、およびベンチャービジネス起業の経験を活かし決済関連ITソリューションの提案と導入、新規事業立上げ、市場参入、事業提携、ヒューマンリソース(HR)などの支援を手がける。電子マネー回収システム他7件の特許を保有。とりわけ、グローバル企業とのコネクション活用により、日本企業に対するグローバルフィンテック企業とのリレーション開拓及び人材事業に強みを持つ。

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