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2018.07.03

「年収アップ転職」を実現するための“3つ”の方法

株式会社リクルートキャリア
ハイキャリア・グローバルコンサルティング部 シニアコンサルタント
杉山 友章

91年に国内最大級の転職支援実績を持つ転職エージェント「リクルートエイブリック(現:リクルートキャリア)」に入社後、27年にわたり電機・自動車・通信・半導体・ITなどテクノロジー領域を担当。05年、トップコンサルタントが招集されてスカウト部門を立ち上げ。以後、これまで13年間にわたり「クライアント企業の重要ポジション専門スカウト」「トップタレントとの中長期リレーション構築」「VCやPE、アクセラレータ(メディア含む)等とのアライアンス提案」に取り組んでいる。

世の中の9割近くの人が、転職によって年収アップをしたいと考えているという。しかし実際は、現状維持の人もいれば、+10%で満足する人、転職するたびに毎回大きく年収を伸ばしている人もいる。この要因となるのは、個人の頑張りだけではないと言う。「年収アップ転職」を果たすために、意識しておくべきこと、今できることはどんなことなのだろうか。リクルートのシニアコンサルタントである杉山氏にお話を伺った。

年収アップは、需要と供給のバランスで決まる。転職のタイミングを逃さないことが実は一番大事。

就職や転職は、景気にかなり大きく左右されるもの。雇用環境が厳しい時代にどれほど年収アップを目指しても難しいことが多く、逆に今の時代は多くの人材が年収アップを果たしており、その伸び率も不景気の頃とは全然違います。年収アップを実現するには、本人の実力だけでなく、需給バランスによる押し上げ効果も大きいので、「適切な時期に転職する」ということが重要になります。

私自身は、就職バブルのピーク時代に就職活動をし、求人倍率(新規学卒者)は2.86倍。引く手あまたの状態で、いい記憶しか残っていませんが、うちの奥さんは求人倍率0.99倍という過去30年で最も厳しかった時代で、もう二度と就職活動はしたくないと言っている。こうした状況は就職だけでなく、転職も同じなのです。

ただ、世の中の雇用環境がいいときは、自分が所属する会社も概ね景気が良く、「ボーナスも出ているから、今はまだ転職時期ではないかも」と思いがち。けれど、今の“真夏”状態とも言える雇用環境は、いつの間にか秋になって、真冬になる時がこの先必ず来ます。その時に転職をしても、年収アップを果たすのは難しいもの。ぜひ転職の際は、雇用環境を見極めることを意識してください。

年収アップへの目的意識が高い方にオススメ。最大値での年収アップを実現する転職先選び。

年収アップを果たすには、「雇用環境を見極める」のほか、「給与が上がる会社を選ぶ」「自らの市場価値を高める」という手法があり、まず前者についてご説明します。もちろん相応の努力は必要ですが、そこに身を置くことで年収アップを実現できる会社がありますので、どうしても給与を上げたい方は、ここを目指すのも一つの手法です。

給与レートの高い会社

よく雑誌などで特集を組んでいますし、会社四季報などにも情報が載っています。平均年収が高い会社をチェックしておくことは大事ですね。非上場企業の情報については、企業の口コミサイトも参考になると思います。

歩合給比率の高い会社

外資系の保険会社や証券会社などです。あとは外資系のCAD/CAMのツールベンダーなどにも、インセンティブ込で30歳・年収3000万円といった方もいます。

外資系のシリコンバレー系の企業

英語ができればという前提ですが、こういった会社は給与以外にRSU(制限付き株 ※)がもらえるケースがあり、それだけで1000万円近くになることも。給与に加えて、資産ができるというメリットがあります。

※Restricted Stock Unitの略。ストックオプションは事前に決められた価格で株を購入できる権利で、RSUは一定の株そのものを数年に分けてもらえる権利。アメリカではボーナスとしてRSUを与える企業がある。

上場する可能性の高いベンチャー企業

これは多くの人が知っている手法だと思いますが、上場前に入社してストックオプションを狙うというもの。ただし、タイミングが重要ですから、そこの見極めができることが鍵となります。

他にも外資系コンサルティング会社で昇進する、競合企業から声がかかるようにする、など様々な年収アップ転職の手法があります。大事なのは、転職にあたって「年収アップを実現したい」という目的意識を持つこと。多くの方が本音では「できれば年収をあげたい」と思ってはいるものの、実際はそこまで目的意識を持っている人は多くありません。意識することで、転職先選びも変わってきますので、自分自身がどれほど年収アップをしたいと思っているのか、一度考えてみてはいかがでしょうか。

日々の行動が将来を変えていく。年収アップを目指して、今からできることとは。

年収アップの3つ目の方法「自らの市場価値を高める」という点についてお話しします。「英語力を磨く」「セルフプロモーションをする」といった市場価値を高めるための具体的な取り組みについては、もう一つの記事「若手でもヘッドハンターに「ヘッドハンティング」される人材とは」でも紹介していますので、そちらもご参照ください。ここで紹介するのは、もう少し基本的かつ長期的にやっておくべきこと。今すぐ始められることだと思いますので、ぜひ取り入れてみてください。

現職の仕事に真剣に取り組む

基本的なことですが、一番大事なことだと思います。やり方としては、80%の時間で、仕事をしてください。こうすることで、高いレベルでの仕事をしながら、20%の自由時間を生み出すことができる。この時間をどう使うかはあなた次第で、たとえば「マネジメント研修に行く」「ビジネス英語を学ぶ」「新規事業を提案する」「社外活動に参加する」など、ぜひ将来の成長のために使うことをお勧めします。
また、転職の際は、実態として9割は現職の年収をベースにオファーをされますので、年収も高い状態にしておくことは非常に大切。今所属する会社から高い評価を受けていれば、「この条件であれば行かない」という判断ができ、自分を高く売ることもできます。

数社の転職エージェントと中長期的な関係を築く

転職エージェントとは、業界の動きや転職活動での有用な情報を届けてくれるだけでなく、自分自身の市場価値を図るためにも役立つ存在。数社と長くお付き合いして行くことが今後のキャリア形成においてプラスになるはずです。これは私の主観ですが、良いエージェント見極めるポイントは、「今すぐ転職する気はないのですが」と伝えて、中長期的な付き合いをしていけるかどうか。こういった転職エージェントであれば、営業的な要素を抜きにして、あなた自身の強みや弱み、立ち位置などを正直に伝えてくれますので、現状を把握して、今後何をしていくべきかといったヒントを得られるはずです。
また、もし「ヘッドハントです」という電話がかかってきたら、「どんなクライアントとどんなお付き合いをしているのか」「どんなところを評価して自分に声をかけたのか」の2点を聞いてみてください。ヘッドハントとはクライアントの高い要望を受けて、徹底したリサーチやプロファイリングをした上で行うものですから、きちんと説明ができるかどうかでエージェントの見極めができると思います。

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