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離職票とは?退職証明書との違いと再発行したい場合の対処法

退職後、雇用保険の基本手当(失業手当)を受給するために必要となるのが「離職票」です。離職票は、企業ではなくハローワークが発行する公的文書であり、発行の手続きが必要なため、離職者の手元に届くまでには一定の期間を要します。ここでは、離職票が発行されるまでの一連の流れや、再発行したい時の対処法、混同しがちな「退職証明書」との違いなどについて詳しく解説します。

【監修】

村松 鋭士(むらまつ さとし)氏

社会保険労務士

2010年に【TFS&SPIRAL社会保険労務士事務所】を開業。また、社労士事務所と併せてチームビルディングを主体とした人材育成研修やコンサルティング、コーチングを行う【株式会社スパイラル・アンド・ゴーゴー】を設立。社労士として15年以上、企業の人事労務に携わってきた経験をもとに、労務相談や人材育成研修、評価制度などを一体的に実施。

離職票とは?

離職票とは、勤務先の事業所を管轄するハローワークで発行されるもので、失業手当を受給するために必要となる書類です。離職したことを証明する公的な文書であり、基本的に企業が手続きを行い、ハローワークから企業に届けられたものを退職者へ渡します。

すでに転職先が決まっており、退職後すぐに働き始める場合には、失業手当を受給しないため、企業に発行を依頼する必要はありません。また、あくまで失業手当を受給するための書類であることから、転職先の企業に提出するといったこともありません。
退職者が希望しなければ発行しない企業もあるため、失業手当を受給する予定であれば、退職が決まったらすぐに、退職後に離職票を発行してもらえるように人事担当者に依頼しておきましょう。

なお、離職票には、雇用保険の資格喪失を通知する「雇用保険被保険者離職票―1」と、離職前の賃金の支払い状況と離職理由が記載された「雇用保険被保険者離職票―2」の2種類があります。それぞれ「離職票―1」「離職票―2」と省略して呼ばれることも多いです。

雇用保険被保険者離職票―1(以下、離職票―1)

「離職票―1」は、雇用保険の資格が無くなったことを被保険者(退職者)に通知するための書類です。雇用保険被保険者番号、資格取得年月日、離職年月日、氏名、性別、生年月日、喪失原因、事業所番号、事業所名称などが記載されています。

「離職票―1」には、「求職者給付等払渡希望金融機関指定届」も一緒に印刷されています。この部分には、失業手当の申請を行う際に、自身で給付金の振込を希望する金融機関を記載します。

雇用保険被保険者離職票―2(以下、離職票―2)

「離職票―2」は、手書きの場合にはA3の複写用紙となっていて、離職証明書(事業主控)、離職証明書(安定所提出用)がセットになっています。離職日以前の賃金支払状況と離職理由が記載されています。

離職票発行の流れ

離職票はハローワークが発行する公的な文書であり、企業が発行するものではないため、手続きから書類の発行までに一定の期間を要します。退職後、失業保険の受給を考えている方は、手続きをスムーズに進められるように一連の流れを確認しておきましょう。

発行スケジュールと手続きまでの流れ

【1】企業に「離職票」の発行を依頼

退職が決まったらすぐに、退職後に離職票を発行してもらえるよう人事担当者に依頼しましょう。

【2】企業がハローワークに「離職証明書」を提出

企業が離職年月日や離職理由など証明事項を記入した「離職証明書」を準備します。退職者が記載された内容を確認し、署名または押印した後、企業からハローワークに提出します。提出方法は企業によって異なり、窓口で直接提出、郵送、電子申請の3つがあります。

【3】ハローワークが「離職票」を発行

ハローワークで離職証明書の確認が行われて一連の手続きが完了すると、「離職票―1」「離職票―2」が発行されます。窓口提出であればその場で発行・受け取り、郵送の場合は会社に送付、電子申請は申請後2~3日くらいでPDFの離職票が企業宛てに送信されます。

【4】企業から「離職票」を受け取る

企業が受け取った「離職票―1」「離職票―2」が退職者に渡されますが、すでに退職しているため、ほとんどの場合は自宅への郵送となります。電子申請の場合も企業が出力して自宅に郵送となりますが、急ぎの場合は企業から電子メールでPDFの離職票を送信してもらうことも可能です。

最終給与の計算のために、ハローワークへの申請までに時間を要することがありますが、退職から半月程度経過したにも関わらず、離職票が送られてこない場合は、退職した企業に確認を取りましょう。

【5】失業手当の給付手続きを行う

ハローワークに離職票(1と2)を持参し、失業手当の受給手続きを行います。他に、マイナンバーカード、身分証明書、印鑑、写真、通帳なども必要です。事前にハローワークに確認しておきましょう。

離職票が届いたら。離職票のチェックポイント

ハローワークに離職票を提出する際には、退職者側で記入すべき項目がいくつかあります。

「離職票―1」で記入が必要となるのは、「求職者給付等払渡希望金融機関届」の欄です。給付金を受給する際、振込先に指定する金融機関の情報を記載してください。今までに雇用保険の給付を受給しており、以前と金融機関に変更がないときは、記載しなくても構いません。

「離職票―2」は、「離職理由」の離職者記入欄の該当部分に〇を付けます。この時、事業主側が〇を付けた離職理由や、その下の「具体的事情記載欄(事業主用)」の内容をきちんと確認しましょう。

「具体的事情記載欄(事業主用)」には、自己都合や契約期間満了、解雇など、会社側が把握している離職理由が記載されています。問題がなければ、その下にある「具体的事情記載欄(離職者用)」に「同上」と記載すれば大丈夫ですが、もし異議がある場合には、事業主用とは異なる離職理由を書くことで、異議を申し立てることができます。

退職理由は、失業給付の支給期間や金額に関わる大切なものです。もし会社側が記載した理由に納得がいかない場合は、ハローワークに相談しましょう。

離職票を再発行したい場合は?

離職票は、失業手当を受給するために欠かせない重要な書類です。紛失することがないように管理するのが大原則ですが、万が一、離職票を紛失してしまった場合は、再発行することが可能です。

再発行する場合、退職した企業から手続きしてもらうこともできますが、離職者から直接ハローワークに依頼することも可能です。その際、離職票を管理しているのは退職した企業の所在地を管轄するハローワークになるため、そちらに出向いて再発行の手続きを行うのが早いでしょう。なお、電子申請の場合、企業はハローワークからPDFで送られた離職票を保管しており、書類を紛失したとしても再出力が可能なため、退職した企業に再度依頼して送ってもらいましょう。

退職証明書との違いは?

離職票と混同しやすいものに「退職証明書」があります。離職票は、雇用保険の手続きのためにハローワークが発行する書類です。一方、退職証明書は、企業が従業員の退職を証明するために発行する書類であり、公的な文書ではありません。特に決まったフォーマットなどはなく、企業ごとに書式や記載内容は異なります。

退職証明書は、労働基準法第22条で、企業に発行義務が定められており、退職者から希望があった場合には、企業はその発行を拒むことはできません。記載する内容は、使用期間、業務の種類、地位・役職、賃金、退職理由などですが、退職者が請求していない事柄を記載してはいけないことが定められています。記載してほしい項目、してほしくない項目があれば、発行を依頼する際に伝えておくようにしましょう。

退職証明書を使用するのは、退職したことを証明する必要がある時です。転職先企業から提出を求められる場合がありますので、必要かどうかを確認しておきましょう。また、失業により国民健康保険や国民年金への切り替えを申請する際、離職票がまだ届いていない場合、代用できることもあります。