リクルートが厳選した2,200名以上のヘッドハンターが、あなたに最適な仕事をご提案します。

会員登録(無料)

すでに会員の方はこちら

IT業界の将来性は?IT業界への転職前に知っておきたいこと

IT業界は先進的で華やかなイメージがありますが、常に新たなトレンドが出てきては消えていく変化の激しい業界です。ご存知の通りITの概念は広く、IT業界には多くの職種があります。それぞれに必要とされるスキルには共通のものもあれば、職種特有のものもあります。
ここでは、現在IT業界以外の方向けに、IT業界の現状と将来性、エグゼクティブを目指す人材がそれぞれの職種において求められるスキル・経験をご紹介いたします。

IT業界の現状と将来性

IT業界の現在の現状と将来性を解説していきます。

新しい技術が次々と導入、淘汰される業界である

IT業界では新たな技術や開発手法が次々と導入され、それらが短期間で業界の主流になります。そして、一時は最先端であっても、廃れて使われなくなるまでの期間が他業界より短いのも特徴です。
2020年現在、最先端と言われている5G、IoT、AI、RPAは10年前には(前段階の技術を除くと)存在しませんでした。また、Webシステムの開発手法は、Web以前に標準的であった開発手法とは大きく異なっています。90年代までは大型コンピュータ上のシステムでよく使われたCOBOLというプログラミング言語は、最近の新規開発ではほぼ使われなくなりました。
経営層・エグゼクティブのポジションには、こういった最新技術の情報をキャッチアップし、自社に取り入れられるか、取り入れてビジネス拡大が図れるかを常に考えることが求められます。

常に人材不足傾向が強く、特に高度IT人材の育成は国の課題に掲げられている

日本でIT技術が導入されてからというもの、バブル崩壊後の数年とリーマンショックの直後、一時的にIT人材への求人が減ったことはありましたが、ほぼ全ての時期においてIT人材不足が言われ続けました。正確に言うと、技術や実務経験などのスペックを特定して人材募集をかけても、100%充足されることが少ない状況が続いているということです。事実、経済産業省のIT人材需給に関する調査(2019年4月)では、2030年(中位シナリオ)で約45万人の人材不足という試算値を出しています。またAI人材も12万人の需給ギャップが発生するとしています。

ここには、IT業界で次々と導入される新たな技術、開発手法を実務でこなしていける人材を揃えるのは常に難しいという現実があります。なぜなら、IT業界のどの職種でも、座学で学んだ知識だけで新たな技術を使った実務をこなすのが難しく、実務経験を積み重ねていく中で熟練していかなければならないからです。実務経験による熟練はどの業界、業務でもありますが、IT業界は初心者のできる業務の範囲が他業界より狭く、一人前になるためにより長い実務経験が必要ということです。

社内でのポジションが高くなると、当然こういった人材不足の課題を解決するミッションが課されます。採用を強化するか、外注のパートナーを取り入れるか、また採用は国内だけでなく海外にも目を向けるか…など、様々な選択肢から手法を選ばなければなりません。
またIT業界は、優秀な人材ほど世界レベルで獲得競争が激化しています。採用にあたっては、自社の魅力を発信し、IT人材から興味を持たれる企業にならなければなりません。活躍できる人材を見極める力、尖った才能に従来のやり方を押し付けず活かし方を考え変えていくことなど、人材充足にとどまらず活躍のための環境構築なども必要になります。

将来的にも投資が期待できる業界である

少子化、人口減少が進む中、省力化のためのITへの投資は増えることはあっても大幅に減ることはないと思われます。先進国で最低ランクの労働生産性を引き上げるためにIT投資を増やす余地は大きいと言えるからです。経済産業省がDX(デジタル・トランスフォーメーション)の取り組みの一環として、ITツールの導入に補助金を出しているように、公的補助も期待できます。

したがって、今のところIT人材への需要は減る可能性は少ないと言えるでしょう。ただし、AIなどの進化により、「プログラミングができれば需要がある」という時代ではなくなってきています。例えば簡単なホームページは、プログラミングの知識がなくても簡単に構築できるようになりました。
このように、エンジニアも新しい技術を取り入れスキルを高めなければ、自身の優位性を保つことが難しくなります。

IT業界の職種を解説 今後期待されるスキル、経験とは

IT業界では多数の職種がありますが、ここでは、大きくコンサルタント、マネージャー、マーケティング、エンジニアの4つに分類し、それぞれにどのような業務を行うのか、また、その業務のためにどのようなスキル、経験が必要なのかをみていきましょう。

コンサルタント職

エンジニア(後述)が顧客の求めるITシステムを構築するのに対して、IT業界におけるコンサルタントは、ITを用いて経営・ビジネス上の課題を解決します。コンサルタントにとって、ITは手段であって目的ではありません。

特に、「戦略コンサルタント」と呼ばれる職種は、企業が直面する経営上の課題を解決するための戦略策定やアドバイスを行いますが、ITはその一部分です。

ビジネスの現場の業務(オペレーション)の効率化を考えたり、新規業務のフローを作ったりする「業務コンサルタント」と呼ばれる職種もあります。どんな業務でもIT活用は不可欠になりつつあるとはいえ、業務コンサルタントにとってもITは目標を達成する手段であり、一部業務はITではなく手作業で行うことを顧客に勧めることもあります。

このようなコンサルタントにとって、企業経営についての知識は不可欠です。そして、顧客から深い話を引き出すためには、的確に必要な内容だけを集中して聞きとるスキルが必要になります。顧客へ自分が言いたいことを、より的確に伝える資料が作成できるスキル、プレゼンテーションのスキルも大切です。さらに業務知識も必要で、事業会社でその業務を行っていた経験を活かしてコンサルタントに転職する例は多くあります。

また、特定プロダクトに特化したコンサルタントもいます。SAPなどの多くの企業で導入されているERPプロダクトや、Oracleなどのデータベースソフトなどの導入からユーザーサポートまでを行います。顧客の課題を解決する手段が特定プロダクトであるということです。こうしたコンサルタントの大部分は、プロダクトを開発して販売する企業やそのパートナー企業に所属しています。

特定の技術に特化したテクニカルコンサルタントもIT業界では数多く活躍しています。セキュリティ技術、最近話題のAIやブロックチェーンなどの最新技術に強いコンサルタントは需要が高い傾向です。

コンサルタント職はこのように、経営観点やマネジメント観点を多く経験できる点、また非IT業界からの転職でも比較的経験を活かすことができる機会があることから、IT業界外から転職し、将来的に経営層・エグゼクティブを目指したい方にはおすすめしやすい職種の1つです。

マネージャー職

IT業界におけるマネージャーは、企業のIT部門の長と、ITを開発、導入するプロジェクトを管理するプロジェクトマネージャーに分かれます。どちらもヒト、モノ、カネを管理する立場に違いありません。

また、大規模なプロジェクトにおいては、プロジェクトマネージャーのもとでプロジェクト管理の実務を担うPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)と呼ばれる専門組織または機能があります。PMOは職種名ではありませんが、ここで働く人材はプロジェクト管理の専門職と言えます。

ヒトをマネジメントするスキルは他業界と共通ですが、IT業界のマネジメント職にはITの技術的な知識が求められます。これは他のIT職種での経験を通じて身につけることができます。エンジニアからマネジメント職への昇進はIT企業では多い傾向にあり、同じように転職の例もあります。プロジェクトマネージャーとPMOにはプロジェクトを管理するスキルも必要です。

マーケティング職

IT業界におけるマーケティングは、IT製品やサービスを売るためにはどうすればいいかを考え、そのしくみを作り、実際に販売活動を行うことで、その点においては他業界と違いはありません。しかし、営業担当者が自社商品の性能や使い方についての知識を持っていなければならないのは同様ですが、エンジニアに近いレベルの技術的知識も必要であることから「セールスエンジニア」と呼ばれることがあります。

インターネットやIT技術などを活用したマーケティングを行うデジタルマーケティングを行う職種もあります。エンジニアやコンサルタントとしての実務経験が活かせる職種で、活躍の場はIT業界にとどまりません。

また、IT製品やサービスの多くは、「売ったらおしまい」ではなく、継続的に使い方や予期せぬトラブルへの対処方法を顧客に説明する必要があります。顧客の業務が変わったり、業務に係る制度変更があった時には、ITシステムの改修が必要になります。どの業界にもあるアフターケアにとどまらない顧客サポートが必要なのがIT業界の特徴です。

IT業界のマーケティング職に至る経路は2つあります。マーケティングの一般的なスキルは、ITの技術的な知識と比べて、座学や書籍を通じて身につけやすいので、他のIT職種から参入しやすいと言えます。システムエンジニアやコンサルタントの経験で培ったIT技術を活かしてマーケティング職に転職する例もあります。

逆に、他業界で培ったマーケティングのスキルを活かして、IT業界のマーケティング職に転職する例もあります。実務を通したITの知識がない状態ですと、入社時は苦労することがあるかもしれませんが、専門知識は業務の中で培っていくこともできます。

エンジニア職

IT業界と言えばまず思い浮かぶのがエンジニアですが、
・ITシステムのユーザーが行っている業務から設計を行う仕事
・実際に動くシステムを作る仕事
の2つに分けて考えるとわかりやすいでしょう。

システムエンジニア(SE)はユーザーに近い職種です。ユーザーからITシステムに何をしてほしいかのヒアリングを行い、その要望を満たせるITシステムの設計を行います。ある業界での実務経験を活かしつつ、ITの知識を学んで、その業界のシステムエンジニアに転職することもあれば、プログラマーとして先に技術的なスキル身につけて、システムエンジニアに転職して、仕事をしながら業務の知識を身につけていくこともできます。

プログラマーは、システムエンジニアが作成した設計書に沿って、ITシステムを実際に動かすコードを書く職種です。人より機械を相手にする時間が多くなります。求められる機能をプログラミングでどのように実現するのかは、プログラマーの腕次第と言えます。

他の業界で長らく経験を積んだ人がエンジニア職から入ってエグゼクティブを目指すのは、遠回りになるかもしれません。「一人前のプログラマーになるには最低3年はかかる」とも言われており、また最近は学生が社会人になる前からプログラミングの勉強ができる環境が整っており、非常に高いスキルを保有した状態で新卒として加わってきます。
ただし、エンジニア出身の起業家も増える昨今、ITサービスを自ら立ち上げたい場合には、プログラミングや技術を理解したり、ある程度実装できる力は必要になることがあります。

他業界からの転職の場合は、これまでの経験をうまく生かすことができる道を選択することが良いでしょう。

まとめ

将来の見通しが明るいIT業界ですが、次々に出てきては消えていくトレンドについていくのが大変な業界でもあります。ここでご紹介した職種で仕事をするためのスキルとして共通するのは、仕事で取り扱う技術を理解していることと、学び続ける知的好奇心です。そして、そこに職種ごとの+αのスキルが加わります。IT業界への転職を目指す方は、現在どのような職種に就いていても、最新のIT技術をどのようにビジネスで使うかの視点でフォローしておくことをおすすめします。